養子縁組

養子縁組とは、血縁上の親子関係にない者の間に、法律上の親子関係を成立させる身分行為をいいます。民法は、普通養子縁組と特別養子縁組との2種類を定めております。
第1節 普通養子縁組の要件
養親となる者は、20歳に達していなければなりません。民法第792条でございます。なお、成年年齢が18歳に引き下げられた後も、養親となることができる年齢は20歳とされております。
尊属又は年長者を養子とすることはできません。民法第793条でございます。配偶者のある者が未成年者を養子とするには、原則として配偶者とともにしなければならず、成年者を養子とする場合等には配偶者の同意を要します。
未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければなりません。民法第798条でございます。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合には、許可を要しません。孫を養子とする場合がこれに当たります。
養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が本人に代わって縁組の承諾をいたします。民法第797条でございます。以上の要件を満たしたうえで、戸籍法の定めるところにより届出をすることによって、縁組の効力が生じます。
第2節 特別養子縁組の要件
特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立いたします。父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに認められるものでございます。
養親となる者は配偶者のある者でなければならず、夫婦がともに養親となることを要します。原則として25歳に達していることが必要でございますが、夫婦の一方が25歳に達していれば他方は20歳に達していれば足ります。
養子となる者の年齢につきましては、令和2年の民法の改正により上限が引き上げられ、原則として審判の請求の時に15歳未満であることとされました。従前は原則として6歳未満とされておりましたので、古い解説に依拠されないよう御留意ください。また、原則として実方の父母の同意を要します。
第3節 実務上の留意点
第一に、縁組がされますと、他の相続人の相続分及び遺留分が減少いたします。したがいまして、相続人の間の対立を招く一因となり、縁組の無効の確認を求める訴えが提起されることがございます。
第二に、被相続人が高齢となってから縁組の届出がされた事案では、当時の意思能力の有無が争点となります。診断書、介護に関する記録、当時の言動に関する陳述などが証拠となります。
第三に、縁組の意思を欠く届出は無効でございます。もっとも、判例は、専ら相続税の負担を軽減する目的があったというだけでは、直ちに縁組をする意思を欠くものとはいえないと判断いたしました。
第4節 関連する用語
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