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同族会社の非上場株式トラブル!遺留分侵害額請求で揉めないための弁護士対策

同族会社の事業承継において、多くの経営者や後継者を悩ませるのが「非上場株式」をめぐる相続トラブルです。特に、特定の相続人に株式を集中的に承継させようとした際、他の相続人から「遺留分侵害額請求」を起こされ、親族間で泥沼の争いに発展するケースは少なくありません。非上場株式は現金と違って簡単に分割できず、その評価額の算定も複雑なため、対策を怠ると会社の経営権が脅かされたり、予期せぬ金銭負担を強いられたりするリスクがあります。

本記事では、同族会社の経営権を守るために不可欠な非上場株式の評価方法や遺留分の基本知識をはじめ、実際に弁護士が介入して解決した事例、株式分散による企業の倒産リスクを防ぐための生前対策について詳しく解説します。さらに、適正な株式評価額の算出方法や、金銭解決に向けた資金準備と並行して行うべき法的防衛策まで、専門的な視点から具体的にご紹介します。大切な会社と家族の未来を守るための第一歩として、ぜひ最後までご一読ください。

1. 同族会社の経営権を守るために知っておくべき非上場株式の評価方法と遺留分の基本

同族会社において、後継者へのスムーズな事業承継は会社の存続を左右する極めて重要な課題です。しかし、経営権を集中させるために後継者に自社の非上場株式を集中して相続させようとすると、他の相続人から「遺留分(いりゅうぶん)」を主張され、深刻なトラブルに発展するケースが後を絶ちません。

遺留分とは、配偶者や子どもなどの法定相続人に最低限保障されている遺産の取り分のことです。もし後継者が自社株式の大部分を相続し、他の相続人の遺留分を侵害してしまった場合、その他相続人から「遺留分侵害額請求」を受け、金銭での支払いを求められることになります。ここで大きな問題となるのが、非上場株式の「評価額」です。

非上場株式には、上場株式のような明確な市場価格が存在しません。そのため、税務上の評価方法である「類似業種比準方式」や「純資産価額方式」、あるいは「配当還元方式」などを用いて評価額を算出することになります。しかし、遺留分トラブルにおける株式評価は、税務上の評価額がそのまま適用されるとは限らず、会社の純資産や将来性、実際の取引価格などを総合的に考慮した「時価」を巡って、双方の主張が激しく対立しやすいのが実情です。

会社の経営権を守りつつ、将来の親族間での紛争を回避するためには、まずは自社の非上場株式が現在どの程度の価値を持っているのかを正確に把握し、遺留分を侵害しないような遺言書の作成や、生前贈与の計画を立てる必要があります。法的な知識と専門的な算定が必要となるため、トラブルを未然に防ぐためには、早期に弁護士などの専門家に相談し、適切な対策を講じることが強く推奨されます。

2. 親族間での泥沼化を防ぐために弁護士が実践する遺留分侵害額請求の解決事例

同族会社の経営者が亡くなり、後継者である長男がすべての非上場株式を相続した際、他の兄弟から遺留分侵害額請求がなされるケースは少なくありません。非上場株式は市場価格が存在しないため、評価額を巡って親族間で激しい対立が生じ、泥沼化しやすいのが特徴です。このような深刻なトラブルにおいて、弁護士が介入することで円満な解決へ導いた事例をご紹介します。

ある事例では、後継者である長男が会社の全株式を相続したところ、次男から「株式の価値を考慮すると、自分の遺留分が侵害されている」として、多額の金銭請求がなされました。次男側は純資産価額方式による高い評価額を主張し、一方で長男側は事業継続のために手元資金を失いたくないと主張、両者の溝は深まるばかりでした。

この局面で弁護士は、まず客観的かつ適正な株式評価を算出するために、公認会計士や税理士とも連携しながら、類似業種比準価額や配当還元価額など、多角的な視点から合理的な評価額を提示しました。これにより、感情論に終始していた話し合いを、法的な根拠に基づいた論理的な交渉へとシフトさせました。

さらに、弁護士は長男の資金繰りを考慮し、遺留分相当額を一括で支払うのではなく、数年に分けた分割支払いの合意を取り付けました。また、会社が保有する自己株式の買い取り制度を活用するなど、会社の財務基盤を揺るがさない形での資金調達スキームを提案し、合意に至りました。

弁護士が介在することにより、親族間の感情的な対立を和らげつつ、会社の事業継続と法律上の権利主張の双方を満たす現実的な解決策を導き出すことができます。関係者全員が納得できる合意形成には、専門知識に基づいた早期の現状把握と柔軟な交渉力が欠かせません。

3. 株式分散による会社の倒産リスクを回避するために生前から準備できる具体的な相続対策

同族会社において、経営権の源泉である非上場株式が複数の相続人に分散することは、意思決定の停滞を招き、最悪の場合には会社の倒産リスクに直結する極めて深刻な問題です。特に、後継者以外の相続人から遺留分侵害額請求がなされた場合、金銭の支払いや株式の帰属を巡って泥沼の紛争に発展することがあります。こうした事態を未然に防ぐためには、経営者が健在なうちから計画的な生前対策を講じておくことが不可欠です。

まず有効な手段となるのが、遺言書の作成です。後継者にすべての株式を相続させる旨を明確に記載し、他の相続人には預貯金や不動産など株式以外の資産を割り当てることで、遺留分に関するトラブルの芽を摘み取ります。さらに、経営承継円滑化法に基づく「遺留分の特例制度」を活用することも極めて効果的です。この制度を利用して「除外合意」を結べば、後継者に贈与した株式を遺留分の計算対象から外すことが可能になり、将来の株式分散リスクを大幅に低減できます。

また、会社の定款を見直し、相続が発生した際に会社が株式を強制的に買い取ることができる「相続人等に対する売渡請求」の規定を設けておくことも、経営権の散逸を防ぐ強力なセーフティネットとなります。これらの対策は、個々の会社の状況や資産構成に応じて柔軟に設計する必要があるため、法的リスクを確実に取り除くためにも、相続と企業法務に精通した弁護士へ早期に相談し、万全の体制を整えることが推奨されます。

4. 非上場株式の価格交渉で不利にならないための弁護士による適切な評価額算出

同族会社の非上場株式をめぐる遺留分侵害額請求において、最も激しい対立が生じるのが「株式の評価額」です。上場株式のように市場価格が存在しない非上場株式は、評価方法によってその価値が数倍、時には数十倍にも変動します。専門的な知識がないまま相手方との交渉に臨むと、不当に低い価格で買い叩かれたり、逆に過大な請求を突きつけられたりして、非常に不利な状況に追い込まれるリスクがあります。

このような事態を避けるためには、相続問題に精通した弁護士による、客観的かつ適切な評価額の算出が不可欠です。

非上場株式の評価には、主に「類似業種比準方式」「純資産価額方式」「配当還元方式」といった複雑な算定手法が用いられます。どの評価手法を採用するかによって算出される金額は大きく異なります。弁護士は、会社の規模や財務状況、株主の構成比率(支配株主か少数株主か)を的確に分析し、依頼者にとって最も説得力があり、かつ有利となる算定モデルを導き出します。

さらに、弁護士が介入することで、単に計算上の数値を出すだけでなく、裁判所や税務署の判断基準に照らし合わせた論理的な主張が可能になります。相手方から強硬な姿勢で不当な評価額を提示された場合でも、法律と実務に基づいた具体的な根拠を示すことで、対等以上の立場で価格交渉を進めることができます。

同族会社特有の感情的な対立を排除し、適正な企業価値に基づいた合意形成を目指すためにも、早い段階で専門的なノウハウを持つ弁護士に相談し、適切な評価額の算出と戦略的な交渉を依頼することが、トラブルを円満かつ有利に解決するための最善の方法です。

5. 遺留分侵害額請求を金銭で解決するために資金準備と並行して行うべき法的防衛策

同族会社の非上場株式を後継者に集中して承継させる際、他の相続人から遺留分侵害額請求を受けるリスクは常に付きまといます。法改正により、遺留分の返還は原則として現物(株式)ではなく「金銭」での解決が求められるようになりました。これにより会社の経営権が分散する危機は回避しやすくなったものの、今度は多額の解決金をどのように調達し、支払うかという新たな問題が生じます。

金銭を支払うための資金準備を進めることは極めて重要ですが、それと並行して万全な「法的防衛策」を講じておくことが、無用な泥沼化を防ぐ鍵となります。

まず検討すべき重要な法的手段が、遺言書の作成と並行して行う「遺留分の放棄」です。事業承継を円滑に進めるために、あらかじめ後継者以外の相続人との間で合意を形成し、家庭裁判所の許可を得て遺留分を事前に放棄してもらう手続きが有効です。これにより、将来の紛争リスクを根本から取り除くことができます。

また、経営承継円滑化法に基づく「遺留分に関する民法の特例」の活用も非常に効果的です。この特例を利用することで、後継者に贈与された非上場株式の価額を遺留分算定の基礎から「除外」する、あるいは合意時の評価額に「固定」することが可能になります。これにより、将来的に会社の価値が上昇した場合でも、想定外に巨額の遺留分を請求されるリスクを防ぐことができます。

さらに、実際に遺留分侵害額請求がなされた場合に備え、あらかじめ「金銭債務の弁済期猶予」を裁判所に申し立てる準備をしておくことも重要です。一時に多額の金銭を支払うことが困難な場合、裁判所に対して相当の期限の許与を求めることで、会社の資金繰り破綻や後継者個人の生活破綻を防ぐ猶予期間を確保できます。

これらの法的防衛策は、高度な専門知識と事前の綿密な設計が不可欠です。資金調達の計画と同時に、相続や企業法務に強い弁護士と連携し、スキのない予防策を構築しておくことが、同族会社と経営権を次世代へ確実に守り抜くための最善の手立てとなります。